ひだまりスタッフのjunです。
夏が近づいてきて、週末にいろんなイベントがありましたね。
私たち親子は、Doors Openに行ってきました。鉄道好きな息子のために、土曜日はTTCのLeslie Barnへ。新しくできたストリートカーの修理工場でした。クラフトスペースや、パソコンでの電車のシミュレーターや、LEGOで作ったTTCの電車たちの展示、新しいストリートカーの工場内の試乗もありました。そして日曜日はRogers Centreの南側にあるRound House。いつもは有料のミュージアムも無料開放していて、鉄道好きの大人たちによる模型電車がたくさん走っていました。そしてトロントなのになぜかJRの山手線のおもちゃまで走っていて、「???笑」となってしまいました。広場では、手漕ぎのトロッコやミニSLもあり、家族で鉄道を大満喫しました!
みなさんはどんな週末でしたか?
さて、5月29日(日曜日)の夕方から、「発達しょうがいセミナー」、そして「~子どもと性の話をしよう~ワークショップ」がありました!
夕方から始まったセミナー「発達しょうがいって、なあに?」には、思ったよりも多くの方にお申込みいただき、講師・スタッフとも準備段階からドキドキワクワクしていました。
初対面の方、ひだまりクラブが初めての方もいて、初めはぎこちない感じでしたが、発達しょうがいの種類、それぞれの種類の説明を聞き、そして、どういった療法があるのか、興味深く聞いていきました。
その後、講師のともみさんの「こういうふるまいは、発達しょうがい?」クイズで、笑いも出たり、すこしずつ緊張が解けてきました。
続いて、ケーススタディを聞きながら、この時の親側の気持ち、子ども側の気持ちも聞き解きながら、対応のどこが悪かったのか、どうしてこうなってしまったのか、などを学んでいきました。子ども側から見た状況の受け取り方がこうだったのか、と目から鱗の情報でした!
ケーススタディの中でも、対応の仕方として紹介された、ABA(応用行動分析)を用いた療法を参加者同士でペアになって実際に体験してみました。
向かい合って座り、大人役と子ども役に分かれます。そして、大人役はキャンディを数個持っています。大人のする行動を真似させ、指示通りに従ったら、ほめながら褒美(強化子)をあげるというものです。
A(大人役): 真似してね。頭!(Aの自分の頭を素早く触る)
B(子ども役): (真似をしてすばやくBの自分の頭を触る)
A: 真似して、頭を触れたね!できたね!(すぐにほめて、キャンディ=褒美をあげる)
A: 真似してね。頭!鼻!(素早く触る)
B: (真似をして頭だけ触る)
A: もう一回。真似してね。頭!鼻!(素早く触る)
B: (真似をしてすばやく頭と鼻を触る)
A: 頭と鼻を触れたね!すごいね!(すぐにほめて、キャンディ=褒美をあげる)
とても簡単にABA療法を説明しますと(講師のtomomiさんにつっこまれてしまうかもしれませんが笑)、良い行動は褒めて、褒美(強化子)をあげる、良くない行動は、徹底的に無視(消去)するという手法です。そして、良い行動をほめる時には、その場ですぐに、具体的に、褒めることがいいそうです。これを続けることで、好ましくない行動が減っていく、ということだそうです。無視する際は、目線を合わせない、言葉を交わさない、しかし子どもの安全には目を配って起き、無言で安全を確保する。冷たく感じるかと思いますが、子どもが癇癪を起して泣いているから、かわいそうと思って、かまってしまうと、泣くと相手をしてくれる(強化=褒美)、ということを学び、その行動を強化してしまうため、例えば、スーパーへ行くといつも癇癪を起す、という問題行動をやめさせることができなくなってしまうのです。(ABAの手法は、「Litalico 発達ナビ」さんのABAを紹介しているページで、わかりやすく説明されていますので、ご興味ある方はご覧になってみてください。)
最後の質疑応答では、やっと緊張がほぐれたのか(笑)、いろんな質問が飛び交い、時間を延長してセミナーを終えました。
お越しいただきいました皆様、ありがとうございました!!セミナーで得た知識・情報がお役に立ちますように。
トロントには、発達しょうがい児をお持ちの日系の家族の自助団体があります。そこで、今回のセミナーの参加費の一部を自助団体の活動のために寄付させていただきました。そして、この団体のオーガナイザーRさんには、アドバイザーとして、今回のセミナーのことで、色々と相談に乗っていただき、無事開催することができました。ありがとうございました!
講師のtomomiさんには、ほぼボランティアの形で講師をしていただきました。本当に感謝しております。
また、発達しょうがいのセミナーを開催できたらと思っております。ご興味のある方はぜひひだまりクラブまでご連絡ください。
発達しょうがいセミナーの後は、夜から「~子どもと性の話をしよう~」が開催されました。
ワークショップ前に、いつもながらの軽食・ベトナミーズサンドイッチが提供されました!!!
これが、本当においしい♡ このワークショップの名物です☆
そして、発達しょうがいセミナーの空気が感染したのか、わきあいあいと始まりました。
自己紹介から始まり、ワークショップ内でのルールなどを決めていき、
そして、性とは何か、という投げかけが来ました。
「性」と言ったら、どうも夜の営みの方に想像がいってしまいがちですが、性は大きく4つの項目に分けられることをまず学びました。
そこで、参加者Aさんがモデルとなって、参加者全員に質問がされました。
ファシリテーター 「Aさんは男性だと思いますか?女性だと思いますか?」
参加者 「女性です」
ファシリテーター 「どうしてそう思いますか?」
参加者 「女性らしい座り方/ふるまいをしているから」
ファシリテーター 「それは4つの項目からだと、それは表現の性になります。自分を男っぽく、もしくは女性っぽく表現したいのかということです。でも、それ以外にAさんがどうして女性ということがわかると思いますか?」
参加者 「女性の性器?」
ファシリテーター 「そうですね。社会の性、生物的性、関係的性は、外見からだけではわかりません。もし、Aさんが女性の性器を持って、でも男っぽい恰好やふるまいをした場合、Aさんは生物的に男ですか?」
参加者 「女です」
ファシリテーター 「それでは、社会の性はどうでしょう?」
参加者 「女?」
ファシリテーター 「この段階では、まだわかりません。もしかしたら自分は男だと思って、男の格好をしているのかもしれないし、もしくはただ、男性の格好やふるまいが好きだからかもしれません。それでは、関係の性はどうでしょうか?男性が好きだと思いますか、女性が好きだと思いますか?」
参加者 「・・・」
ファシリテーター 「そうです、この段階では、Aさんが男性を好きか女性を好きかわかりません。それでは、はるな愛さんはご存知ですか?」
参加者 「知ってます!」 「・・・(誰??)知りません」
ファシリテーター 「はるな愛さんは、うたの物まねが上手なタレントさんで、元男性、今女性の方です。この方は、社会の性では、どうでしょうか?」
参加者 「女性?」
ファシリテーター 「そうですね。では、表現の性は?」
参加者 「女性!」
ファシリテーター 「生物的性は?」
参加者 「女性」
ファシリテーター 「関係の性は?」
参加者 「男性が好き」
ファシリテーター 「そうですね。」
と、こんな感じで、性のカテゴリーを学んでいきました。
日本で育ってきた人たちには新しい性の見方だったようです。
続いて、グループに分かれて、配られた質問に対して、グループ内で話していきます。それは、参加者たちが育ってきたバックグラウンド、家族や、文化、地域などによって、いろんな答えが出るものでした。同じ日本人でも、こんなに違う答えが出るのかと、毎回感心させられます。
ワークショップの合間に出てくる、子どもとの対話/子どもへの対応に悩みを持つ参加者からの質問に、ファシリテーターが一つずつ丁寧に解きほどいて、参加者の答えを引き出していきました。それぞれ、ご自身の答えを見つけられた、もしくは道筋が見えたのではないでしょうか。
性に関する絵本や、ティーン向けの本なども紹介してくださいました。
それと、いつもながらの女性用コンドームの紹介などもありました♪ そして無料サンプルもお持ち帰り~☆
こちらも、時間が足りず、終了時間が押してしまいましたが、みなさん最後までいてくださいました。
参加してくださったみなさま、遅くまでのご参加ありがとうございました!
ファシリテーターの皆さまも、ありがとうございました!お疲れ様でした!
子どもたちを最後まで丁寧に見てくれたチャイルドケアさんにも感謝です!
性教育は年間に数回開催を目標に、共同開催のACASさんと予定を組んで行っています。ご興味のある方がたくさんいたら、開催が可能になります。参加してみたいな、と思われたら、ぜひひだまりクラブへお問い合わせください♡
最後に、企画、準備、当日のセッティングなど、いつも一緒に活動してくれる、ひだまりスタッフのshioriさんにありがとう!!!
長いレポートになってしまいましたが、最後までお読みくださって、ありがとうございました☆